株式会社坂詰製材所

2019年05月14日 | ブログ

近くの山の木で家をつくる運動

ここ数日、こちらの本を読んでいます。改めて身を以て考えさせられる文章なので、一部抜粋して引用させていただきます。少しでも多くの方々にこの言葉たちが届きますように。

「私たちの祖先は、ごく自然に木という素材を選び、鋸、鉋、鑿などの道具を用いて家を建ててきました。そこには人がいました。山を守り、木を育てる人。木を伐り、製材し、運ぶ人。材を加工し、家を組み立てる人。いま、山から人は失われ、職人の腕は低下したと嘆かれ、柱のキズで背比べする姿は消えたかにみえます。

山の荒廃をストップさせ、木の文化を蘇らせるには、何を、どうしたらいいのでしょうか?まず我々は、連鎖する自然の営みの中に在ることを知りたい。次に我々は、近くの山で木の家をつくる、という考え方を取り戻したい。山と町、川上と川下、生産者と消費者が面と向かって話し込めば、置かれた現実がよくみえてきます。山に足を運び、荒れた山の現場に立ち、手入れの行き届いた山をみればみずみずしい緑を、協働のちからで取り戻そう、という気持ちが涌いてきます。悩ましいお金の問題も、寄り添って吟味を重ねると、建築費の中で木材費の占める割合が、思われているより高いものでなく、決して高嶺の花ではないことも分かってきます。

木は乾燥が大事なこと、土や紙や竹などの自然素材も地域に身近にあることを知ったり、木は建築後も生きて呼吸していることや、木の家は補修すれば寿命が長くなることなど大切なことがいろいろとみえてきます。これらの価値を皆で結び合い、共有すること、それが近くの山で木の家をつくる運動の原動力です。」

「近くの山の木で家をつくる運動宣言」発行:緑の列島ネットワークより引用

 

 

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