株式会社坂詰製材所

2023年09月27日 | ブログ

小さい頃から地図や地球儀をぼんやりと眺めているのが好きでした。それが高じてか旅好きになり、さまざまな土地を訪れては、その街の人と会話をしたり、風情ある路地を見つけては、歩き続けることもあります。(土地勘がなくても、あまり迷子にならない特技あり!)美術館や博物館といった非日常の建物にも惹かれますが、人の暮らしの気配がある「日常」を重ねた日本家屋が好きです。

酷暑のこの夏、久しぶりに金沢を旅しました。人の気配がなく、でもなんとなく惹かれた築60年を超えた喫茶店へ。足を入れると、お客は誰もいない。店主は、ひとり静かに読書をしている。音楽もない。奇をてらった装飾もない。話を聞いてみると、店主の母上が暮らしていた住まいだという。きちんと手入れされて大切に暮らしを紡いでいたのがわかる。都会では出会えない、ものすごく味わいのある店主と喫茶店。次に入ってきたのが、イタリア人男性。古いものを大切にするお国柄のあの男性にも、きっと日本家屋の素晴しさを感じていただけたことだろう。

トップへ戻る